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2025-05-16(第6690話)Junko’s Information(お知らせ)vol.57 念珠 お直し 〜託宣、そして、甘露の雨〜
切れた念珠のお直しに、浅草へ行きなさいと指令があった。
当然、その予定ではあったが、
朝起きてみると、体調悪し、腰痛し。
もしかして、ナシになるかもと思ったのだが、
「お直しを待っている間、もう一つ、大きな任務があります。
マサカドの“両手”供養です。
(第6688話参照)
某神社へ、歩行供養しながら徒歩で向かいなさい」
byバサラ
ふわぁ。
御意。
念珠お直し先は、浅草有名仏具店。
店のマスターは、青年時代から師匠に憧れ続け、今もなお・・・。
(第5555話下ボイス参照)
最近は、ワタシの姿を見るや、合掌されるようになった(微笑)
マスターは、念珠の状態に驚いた様子。
「こんな切れ方は、珍しい」
ワタシは、天頂で糸が切れ、珠が、天から降ってきた話をした。
瞬間、マスターの目が異様に光った。
「これは、タクセンですね・・・」
へ?
タクセン?
と、今度は真っ赤な顔になり、言い換えられた。
「これは・・・カンロの雨ですね」
カンロの雨?
「甘露の雨。
天からの恵みが降ったのですよ」
マスターに数珠を託し、神社に向かった。
最初に口にされた、タクセンという言葉が気になり、調べてみた。
託宣とは
「神が乗り移り、神の意志を伝えること」
あ、あの“靈”という漢字
(第5140話参照)
神の意志が降って来た・・・巫女業のことだ。
背筋が、ぞーっとした。
甘露についても調べた。
天上の神々の飲む甘い霊液。
転じて、仏の教え、仏の悟り。
あぁ、それが降ってきたわけね。
うーむ・・・やはり、巫女業のことだ・・・
マサカド“両手”供養終了後、再び、店へ向かった。
お直しの終わった念珠をいただいた。
珠と珠は、赤い中糸で、しっかりと繋がりあっていた。
触れた。
驚いた。
あぁ、なんという強さ。
揺るぎのない、絆。
師匠とのご縁が、進化、強化されたことを、
数珠で示してくれている・・・
数珠を心臓部に当てた。
安堵感。
感動が押し寄せ、目頭が熱くなった。
「うれしい。ありがとうございます」
側で、マスターも涙ぐんでいた。

