社交ダンスを教えるということ
2017-05-31(第3781話)社交ダンスを教えるということ vol.15 実学・教師を育てる(22)~コミュニケーション力~
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ジュンコ先生と霧島エレナちゃんの対談
「人を育てる・教師を育てる」
続きです。
ジュンコ先生
「プロ・フェッショナルなダンス教師に、
最も大事なのは、ダンス・スキルではないのよ」
エレナ
「じゃぁ、何が一番大事なのですか?」
ジュンコ先生
「大事なものの割合は、9対1なの。
1は、スキル。
9は、何だと思う?」
エレナ
「存在ですか?」
ジュンコ先生
「もっと具体的には?」
エレナ
「???」
ジュンコ先生
「コミュニケーション力よ」
エレナ
「それは『社交』ダンスだから、
『社交』が重要という意味で?」
ジュンコ先生
「ううん。
この9対1は、
社交ダンスの教師だけではなく、
プロフェッショナルの仕事、全てに当てはまると、
ワタシは思っているわ。
全てのプロの仕事は、
コミュニケーション力を要する・・・」
エレナ
「あのぉ、プロの仕事って、
一人でやるものもありますよね?
絵を描くとか、音楽を作るとかって。
それに、コミュニケーションに
あんまり関係のなさそうな職業もあるじゃないですか!?
それでも、9対1の9は、
コミュニケーション力なのですか?」
ジュンコ先生
「ええ。
エレナちゃん、
コミュニケーションってどういう意味だと思う?」
エレナ
「対人関係において、
考えや気持ちを伝達すること・・・情報伝達かな」
ジュンコ先生
「正解ね。
でも、今ここで言っている9対1の9に当たる
『コミュニケーション』って、
それだけの意味ではないのよ。
対人関係における情報伝達以外に、あと2つある。
その2つを知れば、
どんなプロにも当てはまるという意味もわかると思うわ」
エレナ
「え〜?!
対人関係における情報伝達以外に、あと2つ?
なんだろう?
教えてください」
ジュンコ先生
「ひとつは、共有、共感
情報をただ伝え合うだけではなく、
そこに共有、共感があるってこと。
言い換えれば『つながり』
コミュニケーション力とは、つながる力とも言えるわね」
エレナ
「じゃぁ、プロは、つながる力が必要ってこと?」
ジュンコ先生
「そうね。
どんな仕事でも、対人関係一切ナシで、
たった一人でできるものはないわ。
孤独、孤立、無縁では、無理。
また、仕事から、そういった真理を学ぶことこそが、
重要だと思うのよ」
エレナ
「真理を学ぶ?」
ジュンコ先生
「そう。
ワタシ思うに、プロって、その道の探求者ね。
探求の先には何があるか?
何を求めているか?
それはね、真理だと思うのよ。
真理とは、
『誰も否定できない、抗えない、原理原則のようなもの』
平たく言えば、本質。
スポーツであっても芸術であっても、
パン職人であっても、ビジネスマン、お医者さんであっても、
一流のプロになればなるほど、職種はどうであれ、
やがては、
そういった真理にたどり着きたいと願うものだと思うの」
エレナ
「そういえば、一流の人って、
どこか似ていること、言ってますもんね」
ジュンコ先生
「そう。
原理原則は一緒。だから、たどり着くところは似ている。
ホンモノ同士は、共有、共感できるとも言えるわ」
エレナ
「そういうことか」
ジュンコ先生
「コミュニケーション意味、残りのひとつは・・・
自分自身との対話。
自分自身と向き合うこと、ね」
ミニ・ミニ ボイス
ホテルの鏡で、背中を観た。
『お、また、変わったな』
思えば、自分のダンス人生は、
背骨、背中の進化と共にあった。
それをしっかりと見届けるため、
「超・コンプレックスな背中」からスタートしたことも、
ようやく理解できるようになった。
今にして思えば、
ずーっと「存在の教育」を「手取り足取り」受けてきたんだな。
不安や恐れを持たず、疑うこともなかったら、
もう少し早くたどり着けていただろう・・・
さて、今、神楽坂。
朝、大阪に戻ります。
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