エッセイ
2016-02-09(第3304話)チョット中休み エッセイvol.125 社交ダンスが上手くなる教室・展望(15)~かつての息子への感謝〜
前回の続き。
番外編!?
「奇跡の結末」については、先に少しだけ触れている。
その部分を抜粋しよう。
(第3292話参照)
「ヒデくんが、免停中・・・これにも意味がある。
そのため、ミキヒコ・出動となったからだ。
免停でなかったら、ヒデくんとワタシだけで動き、
ミキヒコさんは、遠くから見守る体制を取っていただろう」
実は、
父、母ともに、ミキヒコさんをよく知っている。
『娘の危機を救い、助けてくれたことに、
ものすごく感謝している』
だから、最後にお礼が言いたかったはずなのだ。
が、簡単には会えない関係になっていた・・・」
ミキヒコさんをよく知っているのに、
簡単には会えない関係??
告白しよう。
実は、ミキヒコさんは、
かつて、父と母の“息子”だった時期があるのだ。
期間は、わずか、1年半。
が、
“娘”にとって、
もし、この1年半がなかったら・・・は、ありえない。
絶対に外すことができなかった特別な期間。
なぜなら、ソコをなくしては、
今の“娘”にはなれなかったからだ。
いや、それどころか、
“娘”は、もうこの世に存在していなかったに違いない。
間違った方向に突き進んだまま、
命を落としかけていた “娘”を救い、
正しい道に呼び戻してくれたのも、
今のダンスの基礎固めを一緒にやってくれたのも、
肥後橋スタジオを作ってくれたのも、
一緒に、乳ガンの危機を乗り越えてくれたのも、
かつての息子、ミキヒコさんであることを、
両親はよく知っている。
そして、
親子の縁、夫婦の縁を、
ダンスでもって繋ぎ直してくれたのも。
そう・・・
父と母が
生まれて初めて、
ブルースやフォックストロットを踊る機会を得たのも、
ミキヒコさんを通してだった。
“娘”と別れてからも、一緒に仕事をし、
“新・息子”とも力を合わせ、
世の中の役に立つために頑張っていることも、
両親は知っている。
「素晴らしい男だな」
父はよく、褒めていた。
「(ミキヒコさんには)
口では言い表すことのできないほどに、感謝している」
母も、そう言っていた。
ミキヒコさんから受けた恩を、
両親は忘れたことがなかっただろう・・・
もう、お分かりだと思う。
そう、“娘”とは、ワタシのことだ。
ミキヒコさんは、Y氏という名で、
ジュンコ・ボイスに度々登場しているため、
詳しい事情を知りたい方は、
そちらの方を読んでみていただきたい。
(第1613話下、ボイス参照)
今回、ミキヒコ・運転で、
何度も病院へ連れて行ってくれたが、
ミキヒコさん自身は、両親との直接対面はしなかった。
ヒロコとヒロコの家族、
そして、
ワタシとヒデくんの気持ちを慮ってのことだった。
が、すぐ近くで見守りながら、
ずーっと、気持ちは一緒にいてくれた。
その辺り、父も母も、よくわかっていたはずだ。
お通夜の席で、ヒロコたちに、ミキヒコさんの話をした。
ヒロコは、
「しょっちゅう、病院に来てもらいながら、
ちゃんと挨拶もできなかった」
と、気になっていたという。
告別式は、ぜひということになった。
告別式に参列してくれた、ミキヒコさん
これまた、不思議体験をしたという。
それは、お坊さんの読経中だった。
突然、
フワァ〜
胸に、なんとも温かな感覚が、
飛び込んできたというのだ。
「本当に、ありがとうございました。
お世話になりました」
とても、丁寧な声だった。
ミキヒコさん、驚いたが、
「こちらの方こそ、ありがとうございました」
と、伝えたという。
父と母が、花いっぱいに包まれて、寄り添ったとき、
「色んなことを、思い出しました。
あの頃から、
ずーっと繋がっているんだと・・・胸にぐっときました」
BYミキヒコ
父と母の死後、
ウチら3人の絆がさらに強まったのは、言うまでもない。
皆様
ご精読ありがとうございました。
明日から、ようやく
「社交ダンスが上手くなる教室・展望」
の、お話に入っていきます。
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