エッセイ

2016-02-06
(第3301話)チョット中休み エッセイvol.125 社交ダンスが上手くなる教室・展望(12)~死という偉大なメッセージ〜 

告別式

ワタシの涙は途切れることがなかったが、
ココロは満たされていて、
不思議なくらいに、澄んだ状態だった。
式の一部始終を、見届けたい・・・そんな気持ちだった。
目を見開き、耳を澄まし・・全身で感じ続けた。

人の死は、どんな死であろうと、
なんらかの深い意味のあるものだと、ワタシは思う。
死は、誕生以上に、メッセージを持っている。
残された者が、
そのメッセージの意味を解読し、正しく受け取り、
自分や周りの“生”に活かしていく・・・
そうすることで、死は、別離の悲しみを超える。
死者にとっても、それは嬉しいこと。
「自分は、生きた甲斐があったのだ」
そして、
「死んだ甲斐もあったのだ」
という、安らぎと、絶対的な肯定に至るだろう。

今回、
「1人ではなく、2人で、逝ったこと」

凄まじく強力なメッセージだ。

社交ダンスを教授している娘、ジュンコへ、
これ以上のプレゼントはないだろう。

また、2人の娘へ
「父さんと、母さん、
いろいろ、あったけどな、
実は、こんなに愛し合っていたんだぜ」
ヒロコとワタシは、どれほど嬉しかったことか。
2人の娘は、
ずーっとそれを望んでいたのだから。

時間が経つに連れ、ワタシは、メッセージの重さを、
思い知るようになっていくだろう。
それとともに、
親子として縁を結べたことへの感謝も、
増していくに違いない。

さて、式の方に話を戻そう。

読経
焼香が始まった。
すぐに、順番が回ってきた。

立ち上がり、焼香台の前に進み、
2人の遺影に向き合った。
涙がググッとあふれる。
嗚咽する声が漏れてしまった。
席に戻ると、
ワタシを気遣う、ヒデくんの様子。
ヒデくんも、ずーっと泣いていた。

最後のお別れ
棺桶が引き出され、
並べられた後、蓋が開いた。

「いやだぁ」

瞬間、顔を覆ってしまった。
わぁっと泣いた。
まんま、硬直したように、佇んでしまった。
お棺に花を入れなければ、
そして、ちゃんと、二人の顔を、観なければ・・
と、思うのだが、なかなか、動き出せない。

実は、ワタシが、
ずーっと恐れていたシーンだったのだ。
実を言えば・・・ワタシは「お母さん子」だった。
小さい頃から、
お母さんのことが、大・大好きだった。
大きくなって、関係は変わったが、
本質は、変わっていない。
ワタシにとって、
母は、いろんな意味で、絶大なる存在だった。

今まで、他者の葬儀に参列し、
最後のお別れのシーンに立ちあったとき、
ふっと、よぎったものだ。
「これが、お母さんだったら・・・」

いつかは、こういう別れがやってくる、
そのときの、
ダメージたるや相当なものだろうな、と。

ヒデくんの心配もそこにあった。
「でも、想像していた以上に、
ホンマに大丈夫そうやから安心したわ」

ダンスのおかげで、強くなった。
それに・・・母は一人ではない、父も一緒だ。
父と一緒に、旅立てること、
この心強さ、
そして喜びが、ワタシをしっかりと守っていた。

ワタシは、花を手にし、お棺に入れ始めた。
父と母の間を、行ったり来たり・・
いっぱい、入れた。

父も母も、綺麗な顔、だった。
が、もうすでに、魂は、いない。
亡骸。

母の、ほおに触れた。
ものすごく、冷たかった。
「ありがとう、ね」

父にも触れた。
「お父さん、お母さんを、頼むよ」

たくさん、話した。
そして、クライマックスがやってきた・・・

 

ミニ・ミニ ボイス

10プラです。
ご参加くださる方々、ありがとうございます。

開場後、エクササイズ、スタートします。
あ、そう!
先日のフェスタ(祝祭)の時の、
オープニング・ムービー・アンコール上映あります。
エクササイズ終了後、
皆さんが、揃われた頃を見計らい、実施いたします。

ちなみに、ワタシが飲んでいる(フリをしている)のは、
お酒ではないでーす。
コップの中身は・・・「白バラ コーヒー」
酔ったフリもしてません。
ヒデくん「ダメだし」に、立腹(りっぷく)
「もう〜、何回、やらせんねん!?」
あぁいうシャベリ方になりました(苦笑)

 

FavoriteLoadingお気に入りに追加
2016-02-06 | Posted in エッセイNo Comments » 
Comment





Comment