another point of view

2016-04-21
(第3376話)another point of view vol.5 敬老学(2)~老人ホーム見学の衝撃〜 

月例ワークショップ東京ユニプラ東京ラテン専科などの詳しい情報は、

コチラへどうぞ

 

4月のある日
某老人介護施設を訪れた。

そういった施設内の様子は、
何度かテレビで観たことがあった。
亡くなる直前の母を通し、
「認知症の人に触れる」体験もしていたため、
(第3293話参照)
おおよそのイメージはあった。
が、現実を目の当たりにしたワタシは、
衝撃を受けた。

敷地内にある色々な施設の一つである
「特別養護老人ホーム」
広い部屋に数十人のご老人。
そのほとんどの人が椅子に座ったまま、
じーっとしている。
多くの人が、机の上に、顔を伏したままだ。
萎れた(しおれた)植物のよう。
息遣いを感じるが、
生きた人間の活性は感じない。

「ここ、400人くらい、入所待ちなんです」

え・・・

「特養(特別養護老人ホーム)は、
入所希望者が多くて、
都市部では満室の施設がほとんど。
全国で、多くの人が待機しているらしいです」
う・・・

特養について、調べてみた。

「一度入所した人の多くは、
そこで残りの余生を過ごすため、
重度の要介護者にとって『終の棲家』的存在です」

うーむ・・・

色んなことを思った。
が、それらは“ネガティブ” なものではなかった。
むしろ、その反対だった。

その後、違う部屋で、
認知症の方々とレクレーションを共にした。

椅子に座ったまま、向かい合い、
手を触れ合って、簡単なダンスを行った。
と、急に、ガーンと気づきを得た。

「今、ものすごく、貴重な体験をしている」

涙が溢れてきた。
あ、あかん。
でも、感動は止まらない。

その後、みんなで輪になって、一緒にスイング。
自然に、笑(えみ)が、溢れてくる。
崇高な何かに感応、
いまだかつてないほどに、
心が満たされていく自分がいた・・・

モロモロ終了後、
ふ〜っと、想いが湧いてきた。
ひょっとして、
ワタシ、ジュンコは、
こういう世界にやって来るために
社交ダンスを一生懸命、
勉強してきたのではないか!?!?

忘れられない日となった。

 

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2016-04-21 | Posted in another point of viewNo Comments » 
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