another point of view

2016-05-05
(第3390話)another point of view vol.5 敬老学(16)~バランスをとる〜 

ジュンコ先生と絆音(くれな)ちゃんの対談
テーマ
「敬老学・入門」
老いることによってしかできない勉強
1つ目は「力まない」
2つ目は「重力下での動き方」
3つ目は「意識・イメージを使う」
4つ目は「ボディ・メンテナンス」
5つ目は「バランスをとる」

 

ジュンコ先生
「老いから学べること、5つ目は、
『バランスをとる』
物事には、なんでも、バランスがある。
バランスが取れている状態が、
機能的で、最も美しい。
いくら良いものでも、偏ってはダメ。
多すぎても、少なすぎても良くない。
といったようなことを学ぶのは、
若い頃より、老年期の方が断然良いのよ。
イメージできるかしら?」

 

絆音
「これは、わかります。
お年寄りの方が、世間をよく知っていて、
処世術もあって・・・
数々の体験から育んだ知恵があるという
イメージがありますから」

 

ジュンコ先生
「老年期には、若い頃のような、
情熱、ひたむき、一途、一本気、猪突猛進・・
そういうメラメラと燃える炎のようなパワーは、
薄くなってくる。
『思い立ったら、一直線』とにかく頑張るみたいな、
偏った力の使い方は、できなくなってくる。
だから、いいの。
がむしゃらではなく、
バランスの取り方を学ぶようになってくるのね。
おまけに、脳の状態も変わる。
過去の色んな体験から得た知識が、
ジワジワっとネットワークを形成し、
そこから物事を観察するようになる。
思い立ったら、すぐ、実践していた人でも、
腰が重くなって“間”を置くようになったりする」

 

絆音
「それって、
老いて、意欲が萎えて、
動きが鈍くなったわけではないのですね」

 

ジュンコ先生
「そうよ。
意欲は消えてはないない、
でも、バランス、調和を意識することで、
動きが控えめになるってことはあるわ。
あのね、
老年期に入るとね、
視覚や聴覚事情が変わってくるでしょ?
見えにくくなったり、聞こえにくくなったり・・
これとも、関係があるのよ。
老年期に入ると
表面的な
『見る、聞く』
ではなく、
本質を選択しながら、じっくりと
『観る、聴く』
といった世界観に変わっていくものなの」

 

絆音
「あぁ〜、そうなんだ!
ってことは、逆に、大切なものは観えたり、
聴こえたりするようになるってこと!?」

 

ジュンコ先生
「そうとも言えるわね。
原理、原則といった真髄を観たり、聴いたりすることで、
冷静で、思慮深くもなる。
結果、バランスの取り方を学べる体制に入れるのね。
だから、老人は賢者に成る・・・」

 

絆音
「達人の次は賢者ですね!?
すごい」
(第3386話参照)

 

ジュンコ先生
「さて、絆音ちゃんに質問
『バランスが大事』
といった意味を持つことわざや熟語って、
何か知っている?」

 

絆音
『過ぎたるは及ばざるが如し』『中庸』
うーん
『不易流行』
『木を見て森を見ず』

 

ジュンコ先生
「おぉ!やるわね。
深いわね!」

 

絆音
「おばあちゃんの知恵袋みたいなこと、
好きなので(笑)
こういったことわざ、熟語は、
若い人が言っても、あまり似合わないし、
説得力もないですよね。
『バランスが大事』だってこと、
色んな体験から生まれてくるのだなと思います」

 

ミニ・ミニ ボイス

「敬老学」
反響、スゴイです。

「お年寄りの見方が変わった。
かわいそうな存在ではないのだな
・・・と思えるようになった」

「自分の将来も暗いものだと、悲観しなくなった」
などなど・・
とっても、嬉しいです。
記事は、もう少し、続きます。
お楽しみに・・・

 

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2016-05-05 | Posted in another point of viewNo Comments » 
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