エッセイ

2019-01-19
(第4380話)チョット中休み エッセイvol.135 進化系・猪突猛進のススメ(19)~わかってもらえる努力~

2019春のビッグ対談!
「進化系・猪突猛進のススメ」
続きです。

 

エレナ
「純白のロング・ドレスは、
イメージ通りでしたか?」

 

ジュンコ先生
「それがね、最初は、
なかなか、大変だったのよ。
デザイン画を描いて、説明したから、
わかってもらえたと思っていた。
で、2週間後に、仮縫い。
ワクワクしながら行って・・・ビックリしたわ」

 

エレナ
「どうしたのですか?」

 

ジュンコ先生
「穴ぐらのような場所に、
白くてでっかいオブジェが、
ドーンと置いてある。
何かと思ったら、ワタシの頼んだドレス!?」

 

エレナ
「え?どういうこと?」

 

ジュンコ先生
「マリー・アントワネットが着るような
ドレスになっていたの(笑)
上半身はコルセットのように締まっていて、
“パニエ”入りの長い裾(すそ)は、
メッチャ広がっていて、
ボワーンと膨らんでいる。
近くで見ると、
白オーガンジー(=生地の名前)のドレープ(=ひだ)が、
非常に美しい・・・
でも、これではない(笑)」

 

エレナ
「ルイ王朝時代の“お姫様・ドレス”ですね。
さすが、宝塚!(笑)」

 

ジュンコ先生
「そうなの。
モロ舞台衣装って感じ。
あまりのことに、何も言わず・・・
まずは、着てみたの。
するとね、すごく重いの(苦笑)」

 

エレナ
「おじさんの様子は、どうだったんですか?」

 

ジュンコ先生
「無口。
様子を、じーっと観ていたわ」

 

エレナ
「失敗したとか、思いませんでした?
ここで、頼むんじゃなかった、とか・・・」

 

ジュンコ先生
「いえ、そうは思わなかった。
どこかで『簡単には、いかないだろう』
って踏んでいたからじゃないかな」

 

エレナ
「ドレス作りが、ですか?」

 

ジュンコ先生
「いいえ。
おじさんとのコミュニケーションが、よ。
でね、ここからが重要なんだけど・・・
それまでの“いい子”のワタシだったら、
言いたいことがちゃんと言えなかったかもしれないの。
『作って欲しいドレスは、こういうものではありません』
と、伝えるのが、怖かったと思う」

 

エレナ
「でも、作って欲しいものと、
明らかに違うんだし。
まだ仮縫いなんだから、キチンと、
意思を伝え直せばいいのであって・・・」

 

ジュンコ先生
「普通は、そうよね(微笑)
でもそういう普通のことが、
“いい子”時代のワタシには、難しかったの。
ドレス作りに関しては“相手”が上だし、
職人さんだし、
ミョーなこと言ったら失礼だし、怒られそうだし、
嫌な空気になるのは、
耐え難いし・・・いろいろ考えてしまう。
だから、適当に取り繕いながら、
モロモロ、妥協していったと思うのよ」

 

エレナ
「わぁ、そうなんだ」

 

ジュンコ先生
「一緒に何かを“作っていく”には、
相手と、
ちゃんとコミュニケーションを取ることが必須。
でも、難しい。
自然にできちゃう人もいるんだろうけど、
自分には、無理だって、
どこかで悩んでいた。
ところが・・・
『脱・いい子』体験を積んでいたワタシは、
自然に、自分の意見が言えた。
わかってもらえる努力ができるようになっていた。
これは、ジュンコちゃんの“成長”の証だったと、
今だとわかる」

 

エレナ
「良かったですね」

 

ジュンコ先生
「そうね。
それくらい、
ドレスに“気合い”が入っていたとも言える(笑)
違いを一つひとつ、指摘して、
わかってもらえるように務めたの。
するとね、すごく、
ちゃんと受け止めてくれるのよ!
ざざっと、裾(すそ)を断ち切って、
パニエを除いて・・
即、目の前で、
目指す形に“改造”していってくれたから、
驚いたわ」

 

エレナ
「さすが!」

 

ジュンコ先生
「そうね!
それからも、伝える努力は続けた。
『踊っている時、
ドレスの裾(すそ)舞わないと、ダメなんです』
なぁんて、一生懸命、ね(微笑)
今にして思えば・・・良いおじさんだったのね。
だって、
普段は宝塚歌劇のプロを相手に仕事しているのよ。
それなのに、
学生でしかもなーんにも知らない
“未熟者”の言うことを、
ちゃーんと、受け止めてくれていたんだから」

 

エレナ
「そう考えたらすごいですね。
でも、ジュンコちゃんの真剣さ、ひたむきさが、
伝わっていたのでしょうね」

 

ジュンコ先生
「それは、あったかもしれないわね。
で・・・
なんとか、完成したのよ」

 

エレナ
「思ったようなドレスになったのですね」

 

ジュンコ先生
「ええ。
4回生の初・競技会で、お披露目。
みんな、ビックリ。
ドレス効果で、成績も良かった。
ところがね、
裏では、エライことになっていたのよ・・・」

 

ミニ・ミニ ボイス

本日“100プラ”でーす!
ご参加くださる皆さん、ありがとうございます。

フェスタむけに、踊り込みします。
みんなで、課題曲、ドンドン踊ります。
ポイントも、押さえていきます。

「ひつこく、細かく、大胆に!!!」

動画撮影のご協力、お願いします。

 

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2019-01-19 | Posted in エッセイNo Comments » 
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